スーツケースの選び方

スーツケースは旅行の必需品。でも素材も形もさまざま。 大きさだって違う。いったい何を基準に選べばいいの? そんなスーツケース選びの迷いを解くヒントを掲載しました。

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サイズの選び方

スーツケースの選び方でよく言われるのが サイズの選び方です。 サイズを決める為の目安として、「滞在日数」を基準とする方法があります。

滞在日数サイズ
2〜3日40〜50cm
5日程度60〜63cm
1週間位65〜68cm
1〜2週間70〜73cm
2週間以上75〜76cm
このサイズは高さです。 もちろん、滞在先の季節によって持って行く荷物や衣類に違いが出てきます。 また、旅行先での買い物が増える事を考慮に入れると、ギュウギュウ詰めではなく、ある程度余裕を計算したほうが良いです。 ただし、「大は小を兼ねる」という感覚で、とにかく大きいものという基準で選ぶと運ぶのに苦労します。
特に女性の場合、ちょっとした段差やでこぼこ道がネックになったりします。 普通は75cmくらいになってくると少し大きいかなと感じると思います。 購入する前に自分の身長とスーツケースの高さをメジャーなどでシミュレーションしてみるといいでしょう。


「手荷物制限」の問題もあります。 たとえば、JAL国際線「エコノミークラス」で見てみると・・。

米国(グアムを含む)、カナダ、メキシコ、ブラジル発着便については、 『2個の3辺の和の合計が273cmを超えないこと』、『それぞれが32kgを超えないこと』。 米国(グアムを含む)、カナダ、メキシコ、ブラジル以外の発着便については、 『重量の合計が20kgを超えないこと』(2006.03.30現在) という条件がついてます。
若干なら大目に見てくれることもあるそうですが、追加料金はけっこう高いです。 (手荷物制限は各航空会社により異なります)


キャスターも大事なポイント

スーツケースを見る上で収納容量の他、 キャスターも大事なポイントです。スーツケースのサイズが大きくなるほど、4輪キャスターのほうが安定しますが、 石畳などのでこぼこのある道には、2輪キャスターのほうが引きやすいです。

四輪キャスターとピギータイプ

左が「四輪キャスター」、右が二輪の「ピギータイプ」。 四輪は360度キャスターが回転しますが、二輪のピギーは前後にしか動きません。 また、一般的に四輪より二輪のほうがキャスターの径が大きいのが特徴です。 ピギータイプには、伸縮型のハンドルがついていて、スーツケースを前方ななめに傾けながら引っ張ります。

長所短所
四輪キャスター 小回りがきく。安定感がある。スーツケース内部が比較的広く使える。 でこぼこ道、段差では移動しにくい。キャスターが壊れやすい。
二輪ピギー でこぼこ道、段差は移動が比較的楽。キャスターがガードされているので衝撃に強い。 小回りがきかない。ハンドル収納部が内部の収納にそのまま影響。
四輪ピギー でこぼこ道、段差移動が楽。小回りもきく。四輪、二輪ピギーの両方の長所を持っている。 二輪比べキャスターが小さいので傾けた時、不安定感、 ボディをこすりやすい。ハンドルの収納も二輪と同じ欠点が。

ピギータイプは、ハンドルが伸縮式になっていて、縮めた時に収納するスペースがその分外部へ出っ張りがあったり、 もしくは内部に出っ張りがあったりして、スーツケース内がフラットではない場合があります。

また、キャスターはスーツケースの中では最も壊れやすい箇所です。 購入の際には、キャスター回りのプロテクションがしっかりしているかどうか。 修理依頼を出すことができるかどうかもチェックしたいところです。


スーツケースの素材比較

ABS樹脂
剛性・耐熱性・耐衝撃強度等に結構優れ、寸法安定性もあります。 自動車部品、建材、一般家庭用品など幅広く使われ、他の樹脂より軽量。 着色性がよく、表面光沢に優れています。折り曲がると白化。耐候性(外へ放置)は劣ります。

ポリカーボネート
自動車のバンパーやヘルメットにも使用される高性能プラスチック素材。 ABS樹脂に比べて、約5倍の強度を誇ります。 その為、薄くしても強度を保持できます。強く、割れにくく、軽い。
素材感は割とペコペコしてます。内容物のガード力はABS樹脂に劣る。

アルミ
軽いアルミニウムに強度を持たせる為、銅、ニッケルを配合した素材です。 航空機に使われてるのは有名ですね。アルミのスーツケースでは、リモワ(Rimowa)が定番ですが、衝撃でへこみやすいのと値段が高いのが 難点です。

ソフトケース
ナイロン、ポリエステル製素材にフレームをほどこし形状強度を上げています。 プラスチック、金属のような割れ、へこみがありません。 外付けのポケットは意外に重宝し、荷物の量に応じて幅が伸縮するタイプもあります。 セキュリティ度、内容物のガードには劣りますが、何より軽い、手軽が魅力。

※ABS樹脂にポリカーネイトをコーティングしたものや ABS樹脂に革を貼って高級感をだしてるスーツケースもあります。


スーツケースのカラーを選ぶ

スーツケースのカラーを選ぶ際に考えたいのが、ずばり「自分ですぐわかるよう」にすることです。 空港のターンテーブルでの荷物の取り間違いが起きると、それだけで旅の楽しみが半減してしまいます。

また自分は間違えなくても、他の人が間違える可能性の高い「ありがちなカラー」はできれば避けたいものです。 その為には、あえて不人気カラーを選ぶとか、派手な色を選ぶとか、単色ではなく柄のついたものを選ぶというのも手です。 また自分用の目印をつけるのもいいでしょう。

一般的には「スーツケースベルト」を付けます。 ベルトには様々な色や柄があり、それが目印になります。またベルト自体にロックシステムが付いていたり、 名札が付いているのもあります。

スーツケースベルト以外には、紐やリボンを付けたり、わかりやすいタグを付けたり、 スーツケース自体にワンポイント(イニシャルなど)をペイントするのも良いかと思います。 この辺は楽しみながらオリジナルを作る気分でやってみましょう。


個人的に重要視したいところ

旅の目的、日程などによって変わってきますが、やはりスーツケースには軽さを最重要視したいです。 現地でスーツケースをゴロゴロ持ち歩く人はいないとは思いますが、やはりそれまでの移動が苦痛になるほど重いもの、大きなものは 避け、なるべく快適な旅を楽しみたいものです。

個人的意見ですが、特にガードする必要のない物、シワになって困るスーツ類などを持ち運ばない場合は、 「ソフトケース」でも十分利用に耐えられるのでは?と思います。 あるいは「壊れ物」は「タオル」や「衣類」などで挟むとか対処できる方法はあると思います。

空港の荷物の取り扱いは決して丁寧とは言えません。その点、ソフトケースは柔軟ですので、 乱暴な扱いを受けて投げつけられても壊れにくいという利点があります。 ただ治安の悪いところではナイフで切られるという不安も若干ありますけど。

ハードケースはケースそのものが重たいです。 それと空港のベルトコンベアーから出てきたら壊れてたという話しはよく聞きます。 特に角部分に破損が集中しやすく、ひどい場合それで蓋がゆがんでしまうこともあります。

どうしてもハードという方は、角にプロテクターがついているタイプがいいかもしれません。 ハードケースでは「サムソナイト」の評判がとてもいいですよ。


知っておきたいTSAロックシステム

2001年の同時テロの影響で、手荷物チェックが厳しくなりました。 X線検査で不審物が疑われた場合、米国運輸保安局(TSA)の検査職員が、 開けて検査します(全米300の空港)。

この際、スーツケースがロックされている場合、ロックを壊して中身を検査を行います。 ロックの修理代金は保障してくれず、旅行者の自己負担となります。

「TSAロックシステム」とは?

  1. 施錠した状態で航空会社に預けることができます。
  2. 不審物が認められた場合は、TSA職員が「マスターキー 」によって開錠します。
  3. 検査後は施錠して戻します。
  4. ロックは、TSA職員と本人しか開けることはできません。
  5. 解錠した場合、「緑」ランプが「赤」ランプに代わり他人が開けたことがわかります。
  6. 税関通関後は、リセットボタンにより元に戻せます。
もうすでにスーツケースを持っているという方には、 TSAロックの錠前だけ売ってます。またスーツケースベルトにTSAロックシステムを搭載したモデルもあります。